目的

肌保水量計測センサ

肌表面の伝熱特性を計測することで、肌に含まれている水分量を推定することが可能な肌保水量計測センサを提案・開発した。
このセンサは、試作した小型ヒータに一定量の電流を流した際に、ヒータがどれだけ熱を持つかによって肌の伝熱特性を計測する。水は肌の他の成分よりも熱を通しやすいため、もし肌に多くの水分が含まれているとヒータによって発生した熱の多くが肌に移動し、ヒータの温度が低くなる。逆に肌の水分量が少ないと熱がヒータ周囲にとどまり、ヒータの温度が上昇する。提案するセンサは、こうした肌の特徴を利用しヒータの温度変化量を計測することで、肌の伝熱特性を計測し水分量を推定する。
このセンサは、現在使用されている肌の電気伝導性から保水量を推定する方法と異なり、伝熱特性を利用して推定しているため、肌表面の状態変化、たとえば化粧の有無などによらずに肌の保水量を推定することが可能である。